経済産業省が推進している「健康経営優良法人」という認定制度の取り組みなど、社会的に過酷な労働環境を押しつける企業であるブラック企業をできるだけ無くす動きが高まっています。
そもそもブラック企業とホワイト企業、この2つにはどのような違いがあるのでしょう。
ブラック企業とホワイト企業の違い
精神的に病み自殺してしまった社員が働いていた企業がメディアで取り上げられるなど、ブラック企業と認識された企業もいくつか存在します。
ブラック企業とホワイト企業の大きな違いは労働環境だと言えます。
・ブラック企業の特徴
ブラック企業と呼ばれる企業の場合には、とてもこなすことができない業務の量、そして大きなノルマを課せられるといったことが特徴です。
さらには労働時間が長時間に渡り、当たり前のように毎日残業があります。中にはタイムカードは退社になっているのに残業を続けなくてはいけない状況であるケースもあるなど、就労時間に限りが無いという状況が働く人の心身を苦しめることになるでしょう。
タイムカードに記載されていない残業時間が存在するということは、その時間の残業代は支払われないということになります。残業手当も支払われないサービス残業を延々と続けなくてはいけないという状況が続きます。
・人が続かないのがブラック企業
労働できる環境が整備されていないことで雇用しても長続きせず、すぐに退職してしまいます。人の入れ替わりが激しく、離職率が高いという特徴があると言えるでしょう。
辛い労働条件に耐えかねて退職してしまうならまだしも、我慢して働き続けることで心身を病んでしまうケースも見られます。
うつ病などのメンタル疾患で休職や退職が相次ぐ状況にあるのがブラック企業の最大の特徴だと言えるでしょう。
・ホワイト企業の特徴
ホワイト企業は従業員の働き甲斐や幸せを考え、社会に貢献できることを大切にしています。従業員への待遇や福利厚生も充実していることで、やりがいも見つかるでしょう。
日本の企業は利益を追求する傾向が強いため、例えば女性などは仕事を続けたいのに出産や子育てなどを理由に退職を余儀なくされるということもあるようです。
ホワイト企業の場合には女性が育児を続けながら働くことができる環境が整備されており、出産後でもキャリアアップが期待できます。
勤続年数が長いのがホワイト企業の特徴で、長く働ける環境が整備されていることで離職率も低くなります。
企業がホワイト企業であり続けるために健康経営を
仕事へのやりがいやモチベーションを高めるには、職場での就労環境が整備されていることが必要です。それと同時に健康管理は従業員の責任という経営は現在では通用しません。
従業員が健康を維持できることは個人の士気を高め、結果として企業の価値を向上させることに繋がり業績もアップするでしょう。
活力を持って働くことを実現できる戦略として、従業員の健康増進や維持を図る「健康経営」に取り組む企業は増えています。