もし新型インフルエンザが流行した場合には、経営者の多くはまずは安全な環境で従業員が働けること、顧客から信用を得ること、事業を早期に復旧することなどについて検討していくことになるでしょう。
万一新型インフルエンザが大流行した時のために、事前に緊急時の対応などを検討して計画しておくことをBCP(事業継続計画)といいます。
新型インフルエンザ大流行に対応できるBCP を策定する際場合には、新型インフルエンザの特徴や一般的なインフルエンザとの違いなどを理解しておくことが必要です。
インフルエンザの種類
一般的なインフルエンザ、鳥インフルエンザ、新型インフルエンザなど、インフルエンザにも色々な種類があります。
・一般的なインフルエンザ
通常のインフルエンザには、A 型やB 型に分類される季節性インフルエンザウイルスが起こす感染症です。
症状は急速な高熱や悪寒、筋肉痛、倦怠感などで、ワクチン接種により感染後の重症化を防ぐことができるでしょう。
・鳥インフルエンザ
鳥インフルエンザは鳥類間で流行するインフルエンザで、鳥インフルエンザウイルスに感染した鳥類や死骸に接触すると人に感染することも稀ですがあります。
・新型インフルエンザ
新型インフルエンザウイルスはこの鳥インフルエンザウイルスが人から人に感染できるように変異したウイルスで、新型インフルエンザに対して免疫がないことから容易に感染して広がっていき、世界的な大流行を起こす危険性もあると考えられます。
新型インフルエンザは鳥インフルエンザウイルスが変異したもので、飛沫感染と接触感染により拡がると考えられます。
企業が取るべき感染防止策とは?
従業員間での新型インフルエンザ感染を防止するためには、事業内容を把握した上で適切な感染防止策を実施することが必要です。
・従業員同士の接触を減らすこと
通路は一方通行にして食堂などの時差利用を行いましょう。従業員同士が接触する回数を減らすことによって、従業員から従業員への感染を防止します。
・来訪者の管理を徹底すること
来訪者を迎える前には検温を行い、発熱が見られる場合には社内への入場拒否も感染拡大を防止する上では必要です。
・通勤方法を変更すること
電車通勤の場合には人との接触が多く、感染の危険性は当然高くなるでしょう。
通勤ラッシュ時の電車利用は避けることができるように、通勤手段そのものを変更するか、時差出勤という方法を導入すると良いでしょう。
・うがい手洗いの徹底
基本となるうがい手洗いは徹底的に行うようにしましょう。手洗い場所を設置することが難しい場合には、速乾性の消毒用アルコール製剤などを置くと良いでしょう。
感染拡大を防止することが必要
もし新型インフルエンザが起きた場合には、大切なのは感染拡大を防止することです。誰にも発症するリスクはありますので、なるべく人との接触を避けることができるような取り組みを会社単位で行うことが必要となるでしょう。