フリーランスとして働く人が増えているのですが、フリーランスには様々なリスクがあることも理解しておかなければいけません。
特に気をつけたいのが、ライフリスクです。
生活に直結するリスクなので、対策が急務となるのです。
フリーランスのライフリスク対策について、解説します。
フリーランスのライフリスクとは?
フリーランスには、様々なライフリスクがあるのですが、具体的にはどのようなリスクがあるのかを解説します。
社会的信用
フリーランスとして働いていると、会社に勤める人よりも社会的信用という面ではかなり低いといえるでしょう。
たとえ収入が会社員よりも多かったとしても、社会的信用が低いため、クレジットカードやローンの審査で不利になってしまいます。
また、賃貸物件の審査でも不利になってしまうため、事務所や自宅などを引っ越したくてもなかなか引っ越し先がみつからないこともあるでしょう。
フリーランスの社会的信用は、法人化することである程度は高めることができるのですが、設立費用もかかり税金などの面でも損をすることがあります。
しかし、法人化していない個人事業主では、企業との取引をしたくても難しいため、どちらがいいかを比較して慎重に決定する必要があるでしょう。
税金の申告
フリーランスとして働いていると、税金の確定申告や支払いに関しては自己責任となるため、きちんと管理しなくてはいけません。
一定以上の売り上げがある場合は税理士に依頼することもありますが、あまり売り上げが多くなければ依頼する必要性を感じないでしょう。
税金を納めることを忘れていると、急に住民税などの納付期限が来てまとまった金額が必要になってしまうかもしれません。
また、税金は繰り返し納付するのが遅れてしまうと、信用を失ってローンの審査などで不利になることもあるでしょう。
ワークライフバランスが崩れやすい
ワークライフバランスは、仕事と生活の調和という意味であり、仕事をきちんとやったうえで個人の時間も持ち、生活を豊かにするということです。
しかし、フリーランスは自宅で仕事をすることも多いため、仕事とプライベートがあまり区別できなくなってしまうこともあります。
仕事が行き詰ったときやペースが遅れているときなどは、プライベートを犠牲にして仕事に取り組むことが多いでしょう。
また、休日も仕事の準備などに費やして、しっかりと休んだり気分転換をしたりすることができないケースもあります。
フリーランスは、働く時間も自分で決めることになるため、きちんと自己管理ができていなければワークライフバランスが崩れてしまうのです。
社会保険や保証などの制限
フリーランスは雇用されているわけではないため、雇用保険に加入することはできず、厚生年金にも加入できません。
健康保険は国民健康保険に加入することとなり、保険料は全額自分で支払うことになるのです。
また、労災保険なども加入できないケースがあり、加入できるとしても制限が課されることがあります。
いざという時の備えを自分で行う必要があるのですが、全ての備えができるとは限らないのです。
人とのかかわりが薄い
フリーランスの多くは、一人で仕事を行うため、他の人との関わりが薄くなる傾向があります。
全ての作業をほぼ一人で行うことになるため、中には孤独感が強くなってしまうこともあるでしょう。
ライフリスクへの対策は?
フリーランスが抱えることの多いライフリスクには、どのような対策が必要なのか、解説します。
社会的信用を補う方法
フリーランスは社会的信用が低いのですが、職業に起因するため簡単に社会的信用を高めることはできないでしょう。
困ることといえば、ローンで借りられる金額が低いことがまず挙げられるのですが、頭金を多く支払うことで問題点を解消できます。
また、クレジットカードの審査は多少通りにくくはなるものの、一般的なカードであれば問題なく利用できるはずです。
もし、利用限度額が足りないのであれば、デビットカードを作製することで銀行口座に預金している金額までは使えるようになります。
確定申告
フリーランスは自分で確定申告をする必要があるのですが、会社員であっても確定申告は面倒だという話を聞いたことがあるでしょう。
実際に、記入や計算には時間がかかるため、まとめてやろうと考えている人はかなり苦労することになります。
経費に使うレシートや領収書は自分で保管しておく必要があるのですが、確定申告が面倒な場合は税理士などに依頼して代わりにまとめてもらうこともできるでしょう。
ワークライフバランスを守るために
フリーランスのワークライフバランスは、自己管理ができているかどうかで決まるため、まずは自分の希望するバランスを決めましょう。
仕事の量や働く時間、休日などは全て自分で決めることができるので、極端に言えば週1回1時間だけ働いて、後は休みにもできるのです。
自分が無理なく働くことができ、必要なだけの休息をとることができるように、自分で自分のワークライフバランスをマネジメントしてください。
フリーランスの社会保険
フリーランスになると、会社で加入していた社会保険が解約となるため、自分で加入する必要があるでしょう。
基本的には国民保険と国民年金に加入することになりますが、他にもいくつかの選択肢があるため、比較したうえで選ぶようにしましょう。
また、就業不能になったときや病気、ケガで入院した時に備えて、医療保険や生命保険にもきちんと加入しておくのがおすすめです。
また、業務上損害賠償などを請求される可能性がある場合は、各業務に対応した損害保険に加入しておきましょう。
他人と関わるために
フリーランスとなって1人で仕事をしている場合に、他の人との関わりが欲しい場合は、何らかのコミュニティに所属するべきです。
今は、ネット上でも気軽に会話をする方法があり、オンラインでの飲み会なども開かれることがあります。
また、ジムなどに通うようにすればトレーニング仲間ができることもあるので、一度試してみてはいかがでしょうか?
まとめ
フリーランスになると様々なリスクが生じるのですが、特にライフリスクには注意が必要です。
フリーランスは社会的信用が低いことがあり、全てを自分で行うことになるため、非常に面倒な手続きがあります。
また、人との関わりも薄くなることもあるでしょう。
ライフリスクへの対策としては、まず不安な点は専門の期間に相談して、税理士なども利用して手続きを行い、コミュニティに所属して人との関わりを持つようにしましょう。