学校教育での危機管理の定義とはどのようなことかを理解しておきましょう。
なるべく危機が起こらないために策を講じておくことをリスクマネジメントと言いますが、危機が発生した後に行う危機管理をクライシスマネジメントと言い、危機を未然に防ぎ実際に起きた時の体制など、マニュアルを整備しておくことも必要になります。
危機管理体制の整備を行うには、危機を防止する対策、危機が発生した時の対応、再発防止に向けての対策など、これらを含めて行う必要があります。
学校での危機管理の必要性
学校教育の現場では、学生が安心して学ぶことができるように事故や災害がいつどこで起りうるかを予想が困難な時もあります。
しかし何の対策も無いということではなく、危機を防止して被害を低減することは可能になります。
地震による被害、感染症や食中毒への対策、不審者侵入への対策といった部分でも危機管理体制を確立しておくようにしましょう。
学校で危機管理を実施する目的
学校教育の現場においての危機管理の目的は、子供と教職員の生命を守る、両者の信頼関係を維持して組織運営を守る、保護者や(地域社会)からの信頼を守るといったことです。
危機管理のプロセスとしては、リスクマネジメントで事前の対策を講じて、事後の管理はクライシスマネジメントで行います。
・リスクマネジメント
過去に起きた事例を参考に、危機が発生した原因や経過について分析していきます。なぜ危機が発生したのか、前兆などはなかったかについても確認して危機を予測する方法はないかを探ります。
学生数や社会の現状を踏まえて、起きる可能性がある危機を想定していきます。施設や設備の定期点検、各種訓練などにより危機が発生することを未然に防ぎましょう。
保護者、地域住民、関係機関や団体とも上手く連携を図りながら、危機管理体制を構築していくことが必要です。
・クライシスマネジメント
リスクマネジメントで事前に危機が発生しないように予防していたとしても、緊急事態は発生してしまうケースもあります。
そのため学生の安全を守り被害を最小限度に留めることができるように、保護者や関係者へ迅速に連絡や説明が行えるようにします。
緊急事態が発生した時に行った対応については、後で総括して再発防止対策などを検討していくことになります。
定期的な危機管理体制の見直しを
学校で実施する危機管理は、リスクマネジメントとクライシスマネジメントというプロセスを経由することになります。
どのように危機を未然に防止するかについては、定期的に評価と改善が必要になります。都度、状況が変わっていけば必要になる対策も異なって来ますので、最適な策を実践できることが重要です。