中小企業にとって顧問弁護士は必要か?

一昔前は義理人情のビジネスでも成り立っていましたが、近年ではコンプライアンスの重要性が高くなり法律を使いこなす事が必要になっています。
大企業から依頼を受けた弁護士は労働者や顧客(消費者)に対しては法的な保護政策を利用しつつ、労働者や顧客に依頼を受ければ中小企業に対して未払い賃金や損害賠償などの金銭要求を行っています。
中小企業でも弁護士を味方につけたいところですが、行政からも手助けしてもらえない状況の中、弁護士の絶対数も少ない事で法的な攻撃を受けても誰にも頼る事ができない可能性があります。


中小企業で法務部を設置する事は現実的?
ビジネスを行うにあたり様々な法律を守ることが必要でありながらも、経営者がそれらの法律をすべて完ぺきに理解しておく事は難しいでしょう。
法律は常に同じ状態ではなく変更なども行われますので、仮に法令違反をしていても知りませんでしたでは済まされません。そのため大企業などは法務部などを設け、事業活動を行う上で法令違反をしない細心の注意を払っています。
仮に法令違反があった場合、不祥事となって取引先や顧客などから信用を失うリスクは大企業よりも体力が低い中小企業の方が大きいと言えます。しかし現実的に見て法務部の設置などは難しい状況だと考えられるでしょう。
法務部のアウトソーシングを可能にする方法とは?
このような場合、ビジネスにおいて予想できる様々なリスクや法的トラブルに対応できる手段が顧問弁護士の活用です。
弁護士と顧問契約を締結する事により、外部委託によって法務部を設ける事ができると言えるでしょう。日頃のリスクマネジメントや万一のトラブル発生時の対応など、顧問弁護士と契約する事は大きなメリットになるとも考えられるでしょう。
顧問弁護士には何を相談すれば良い?
中小企業にとって法的攻撃を受けた際に弁護士と契約する事は備えとして必要です。しかし弁護士に顧問になってもらっても、実際には何を相談して良いかわからないという経営者もいるでしょう。
この場合、ビジネスや経営において抱える事の多い問題は何かを考えて行くとわかりやすいと言えます。例えば次のような事で問題を抱えていないかを確認してみましょう。
・従業員とのトラブルなど「人的な問題」
・商品やサービスに不具合などがあった時のリスクヘッジなど「モノの問題」
・回収不能に陥るなど金銭の問題
・企業秘密やノウハウなどが漏えいするための防止策など「情報の問題」
ビジネスに専念するためにも・・・
顧問弁護士を味方につける事は、経営において起きるトラブルを解決できるという安心感に加えて、ビジネスが円滑に進むための相談ができるというメリットもあります。
顧客からのクレーム、従業員の不祥事、理解できない契約書、取引先からの要求など、色々な法的問題を弁護士に任せる事ができれば、経営者はビジネスに専念して業績を向上させる事に意識を注ぐ事もできるでしょう。