リスクの複雑化により企業におけるリスク管理の重要性は今後ますます高くなります。しかし、多くの企業はまだまだリスクマネジメントに対しては未着手の場合が多いようです。そこで今回はリスク管理の体制作りについて解説させて頂きます。
リスク管理の重要度は年々高くなっている
リスク管理体制についてお伝えすると、まだまだそこまで重要性が高くないと思っている経営者の方も多いようです。
しかし、リスク管理は年々注目されており、とある調査では「リスクマネジメント体制を拡充している企業の割合」は2012年の12%に対して2014年には33% と非常に早いスピードで多くの企業が取り組んでいるのです。
現在はここから更に注目度が上がっているはずですから、まだ取り組んでいない場合は他社に対して大幅に遅れている可能性すらあります。
リスク管理を行う体制作りとは
リスク管理を行う場合、まずはそれを行う部署やチームを作らなければなりません。専門部隊を置くことで、日々の業務に埋もれることなくリスク管理に意識を向けることができます。ここで、重要なことは経営者もそのチームにコミットすることです。専門部隊を作っていても、うまくリスク管理が浸透しない場合は、経営陣がコミットすることなく、任せっきりになっていることがよく見受けられます。経営陣の協力があることで、会社全体にリスク管理の重要性を知らせることができ、社員一人一人の意識が変わります。
また、社外に対しても経営陣が自社のリスクに対して責任を負っている事は安心を与えることができます。
次に必要な体制として、現場レベルで即時に判断できるリスクマネージャーを置くことです。
リスクは起きそうになった時や実際起きてしまった場合、その後の対応の素早さが非常に重要になるため、現場にリスクマネージャーがいることで即座に対応することができるのです。
他にも、リスク管理委員会を設置することも重要です。
リスク管理の専門部隊やリスクマネージャーは実際に起きたリスクに対しての対応がメインです。
リスク管理委員会は、定期的にリスクに関する情報を社内から集約することで、これから発生しそうなリスクを早期に発見し、対策を練ることが目的です。
リスク管理は継続性がポイント
このような体制を構築することで会社全体のリスクに対する意識付けを強化することができます。
しかし、意識は時間が経てば薄れるものです。
そのため、定期的に研修や会議でリスクについての情報発信やワークを取り入れることで意識を高く保たなければなりません。
リスク管理の体制作りは作って終わりではありません。
高い意識で継続することで初めていざという時に効果を発揮するのです。