就業することに対する意識は時代の流れとともに変化するものです。
企業経営を行っている経営者は、会社の業績を伸ばすために人材採用が必須なことから、このような就業意識を常に意識しておかなければなりません。
そこで今回は2017年の就業意識調査(MUFG参照)から見る現代の新入社員世代が持つニーズをご紹介させて頂きます。
自分を優先するニーズが高い傾向にある
近年ブラック企業というレッテルを貼られた企業が採用を苦戦しているように、現代の若者は自分がその会社に入った際に、どれほど自分の時間を持つことができるかを重要視しているようです。
かつては、給料が年齢とともに上がって行くことが重要視されていましたが、現在は」私生活に干渉されない」や「いかに自分の時間を持つことができるか」などが重要になっているようです。
しかし、ここで勘違いしてはいけないこととして、仕事にやる気がない訳ではないということです。
これまでバリバリと仕事をしてきた人であればあるほど、このようなニーズを聞くと「根性がない」「やる気がない」と思いがちですが、実際調査結果では「目標達成については頑張りたい」という回答が8割以上あったようです。
ここで一つわかる事として、頑張り方に変化があるという事です。
かつてはプライベートの時間を削ってバリバリ行うことが良しとされていましたが、今は出来る範囲で頑張るという意識になってきているようです。
また、理想の上位像としては「寛容型」が求められているという結果になりました。
現代の若者は人の目を非常に気にしすぎる傾向があるようですから、上司や同僚との人間関係が大きくモチベーションに影響するようです。
だからこそ、広い心で自分を受け止めてくれる寛容型の上司が求められているということです。
将来像には不安を持つ若者が多い
もう一つこの調査からわかったこととして、多くの若者が将来に不安を持っているということです。
これは企業に対してというよりも、日本経済に対する不安を抱いているようです。だからこそ、企業としては、会社がどの方向に向かっているかなどのビジョンを明確に提示することが必要になるでしょう。
また、女性はまだまだ出世するイメージを持ちにくい傾向があるという結果も出ました。
少しづつですが、日本全体で女性の活用するフィールドは広がっているようには思いますが、まだまだ会社組織の中で出世する実例が周りに少ないことからこのような不安が多くあるようです。
女性の就労に対する価値観は変わりつつあり、バリバリ働きたい女性が増えていることからも、この辺りを整備してうまくアピールできれば多くの人材を獲得できるかもしれません。
このように一昔前と違って、就労意識は大きな変化が見られます。
経営者の方は、このような意識を理解した上で採用や組織改革を行う必要があるでしょう。