経営者にとって大事な考え方は、逆算思考だと言われているのを聞いたことがあるでしょうか?
しかし、逆算思考が大切な理由を理解していなければ、きちんとした逆算思考をするのは難しいでしょう。
そこで、経営者は将来から今を考える逆算思考が大事な理由について紹介させていただきます。
逆算思考とは
まず、逆算思考はどのようにすればいいのか、という点を紹介していきます。
一般的な思考としては、目の前にある仕事をとにかくこなしていこうと考える事です。
こうした考え方を積み上げ思考と言うのですが、積み上げ思考の場合は時間が経過しても目標に近づきにくい為、あくまでも現状維持を主とした思考になります。
それに対して逆算思考と言うのは、まずたどり着きたい目標を設定して、その目標を達成するための方法を辿っていく事で、今やるべきことを定めます。
例えば、会社の収益を今の2倍にすることを目標とした場合、そのためには現在の売上に対してどれだけ多く売り上げればいいのか、そのためにはどれだけ人を増やせばいいのか、というように、目標に近いところから順番に考えていき、最終的には目標を達成するために今やるべきことは、ということを考えます。
しかし、逆算思考を行おうと思っても、そのためには何をすればいいのか分からない、という人もいます。
なぜ分からないのかと言えば、情報が不足しているからです。
例えば、先ほどの例でいうと、会社の収益を倍にするために必要なことは、単純に考えると2倍の量を売る事が目標になりますよね。
しかし、現状の人数で2倍の量を売ることができるかどうかを判断するには、どのように売っているのかという情報が必要となります。
また、実際に商品が1ついくらで仕入れているのか、1つあたりの利益はいくらか、という事を考えると、売れる量については2倍も必要ないかもしれません。
ただし、現在の人数ではこれ以上の売り上げを望むのが難しいようであれば、人員を増やすことも考えなければならなくなります。
そうなると、今度は人件費についても考える必要が出てきます。
さらに、商品を確保することができるかどうかという点もあり、場合によっては工場を増設しなければいけないかもしれません。
このような情報を一つずつ考えていく必要があるので、途中で分からない情報が出てくると、そこで思考がストップしてしまうのです。
ですから、逆算思考には多くの情報が必要となります。
なぜ、経営者にとって逆算思考が重要なのか
それでは、経営者にとって逆算思考が重要な理由とは何でしょうか?
まず、会社を経営する場合は、ほぼすべての会社で目標を掲げているでしょう。
しかし、具体的にどうすればいいのか分からないまま目標を掲げていると、目標は一応あるものとして認識されてしまい、それに対する具体的なアクションを示すことがなくなります。
また、経営者にとっても具体的なプランが無ければ、ただの精神論しかいう事が無くなるでしょう。
この目標を達成するためには何が必要で、そのためにはこうするべき、と言う道筋を示していく事が必要です。
社員にとっても、「今期は昨年比30%アップの利益を達成するように!」と言われるよりも、「目標を達成するためには1人につき1件ずつ多く契約を取ってきてくれ」と具体的な道筋を提示された方が、やる気にもつながります。
ただ目標を掲げて、それを達成するようにと言っているだけでは誰も動きません。
より身近な目標を与えることで、それぞれが頑張れるようになるでしょう。
経営者として必要なのは、目標を達成するための道筋を具体的に示すことで、それぞれが何をしなければいけないのかということを具体的に示してあげる事です。
そのために、経営者にとっては逆算思考が大事になるのです。
まとめ
目標を定めて、それを達成しようとするのであれば、逆算思考はとても大切な役割を持つことになります。
特に経営者にとっては、会社の目標を達成するために社員がどうすればいいのか、具体的な方法を提示することで目標も具体性を持つ為、逆算思考は非常に需要になります。
経営者として高い目標を達成するために、まず逆算思考を練習していきましょう。