経営にはリスクがつきものです。
それを回避するために、例えば保険に加入する等、起こり得るリスクを事前に想定して備えるのがセオリーですよね。
しかし大事なのは、それだけではありません。
経営には、案外と、トラブル回避より発生後の対応が重要なのです。
なぜ、危機管理意識は必要なのか?
近年は、想定されるリスクに対しての対策を求められ、事前にできる対策を講じている企業は少なくありません。
例えば、災害時の影響からの倒産を防ぐために、専用の保険に加入をしたということが挙げられますよね。
しかし、リスク対策だけでは、経営をするにあたって十分でないことを知っているでしょうか?
経営の視点からすると、リスク回避は重要ですが、それ以上に大切なのは問題が発生してからの動きになります。
どんなにリスク対策をしていても、実際に起こってしまった問題を解決できなければ、その企業の未来はありません。
例えば、念入りに商品の調査をしていたとしても、欠陥品が見つかってしまったということはありますよね。
その時にすぐに回収等の対応ができるか、保障等ができるかというのは、企業の信頼度に直結してくるでしょう。
消費者の企業の見方は、このような時に決まると言っても過言ではありません。
そのため、問題が発生した後の動きをどうするのか、その指針をきちんと定めておくことは、企業にとっても消費者への印象にとっても必要になります。
また、危機管理意識が高ければ高いほど、短期間での問題解決が見込めますから、企業にとって悪い話ではありませんよね。
具体的な企業での対応や課題とは?
では、企業ではどのような形で意識を高めるような指針を設けるといいのでしょうか?
一番行いやすいのは、マニュアルを作成しておくことになります。
想定されうる事態に対して、部署や従業員一人一人がどのような動きをすればいいのか、書いてあるとすぐに分かりますよね。
ポイントは、2部構成にして作成しておくことで、部署の責任者が把握しておく内容と全体で把握しておく内容を分けておくのです。
そうすると、自分のポジションですべきことが明確になりますし、責任者に求められる行動もはっきりしますよね。
定期的に内容をチェックする機会を設けておくと、いざという時に迷わずに行動できるでしょう。
また、マニュアルを作成すると、組織内での危機管理における課題も浮き彫りになります。
例えば、平時では問題がなくても、いざという時の対応時に対応できる人数が不足してしまう、ということもあり得ますよね。
意外な部分で、課題となる要素を把握できるかもしれません。
これは、企業全体にとってメリットになります。
例えば、マニュアルを作成するにしても、作成を通して従業員に意識させることができますし、改善等の発見がしやすくなります。
どうしても、危機管理意識は経営上の利益と直結する動きにはなりませんから、軽んじられてしまうケースも少なくありません。
ですが、この考えは間違いであることを、みなさんは理解できるでしょう。
危機管理意識を高めておくことは、経営上で発生した利益を守ることにも繋がります。
つまり、長期的に予想できる利益の減少を、早い段階で阻止できる可能性が高くなると言えるでしょう。
従って、企業の将来的な利益を守ることができますから、決して蔑ろにしてはいけない意識になりますよね。
組織内の現状を把握し、将来的な利益を守るためにも、危機管理意識を持つことは大切になるでしょう。
参考URLレピュ研
(https://repyuken.com/taisaku/4956)
まとめ
近年では、想定されるリスク対策が重点的と思われがちですが、それと同じくらいトラブル発生時の対応も重要です。
トラブルにどう対処したのかによって、企業のイメージが左右されるからです。
そのイメージによって、今後の利益や経営の動向が決まると言っても過言ではありませんよね。
反対に、しっかりとした危機管理意識を持っているところは、トラブルが発生しても高評価に繋がります。
ピンチをチャンスに変えられるよう、日頃から心がけましょう。