危機というものは既に発生した事態を指すものですが、これに対してリスクはまだ発生していない危険のことです。
危機管理は既に起きた事件や事故に対して受ける打撃を減らそうとするものです。
対するリスクマネジメントは、これから発生するかもしれない危険に対して事前に対応しようとすることだと言えます。
リスクマネジメントとは?
リスクは常に未来に存在しているものなので、それに対する策であるリスクマネジメントは前向きで能動的であるという特徴があります。
リスクの要因であるハザードは過去に存在しますので、管理できなければ危機へ繋がっていくことになります。
リスク管理の基本
想定されるリスクは何なのか、そしてそれが起こらないためにリスク原因となる事象の防止策を検討して実行に移すことが必要です。
想定される様々なリスクを徹底的に洗い出して、もしもそのリスクが発生した時にどのような影響を受けるかを分析することが重要になります。
さらに各リスクの発生を抑止するための対策を検討して、影響度の大きさに従いながらリスク防止策を構築していくことが大切です。
リスクを冒すからチャンスが訪れる?
リスク(Risk)の語源は、絶壁の間を船で行くという意味だと言われており、両岸絶壁の場所を越えなければチャンスに巡り合う機会を失うと言えます。
自ら覚悟して冒す危険=冒険であるとも言え、進むのもリスクかもしれませんが行かないのもリスクと考えられるでしょう。
例えば海外へ進出することは大きなリスクが伴いますが、成功すれば大きな収益を得ることになるなどがその事例です。
危機管理とは?
危機の語源は、将来を左右する分岐点です。
既に発生した事態を扱うものが危機管理ですので、いかにマイナスを減らすかを目的とするため受動的になりやすく損失が大きくなる傾向があります。
ダメージから回復して企業や組織を向上させるために、危機管理もリスクマネジメントの手法の1つと言えるでしょう。
危機管理の基本
危機管理は危機が発生した場合に受ける負の影響を最小限に抑え、その状態から早く脱出して回復できることが基本となります。
危機管理でもリスク管理と同様、起こりうる危機や伴うリスクをリストアップすること大切です。
危機が発生した時に何を行なえば災害やそれによる影響を減少することができるのか、早期に危機から回復するために何を行なえば良いかを検討することが中心になるでしょう。
危機管理とリスクマネジメントの違い
危機管理やリスク管理はリスクマネジメントの中の1つです。
危機的状況が発生する前にリスクを防止し、リスクが発生した場合には低減する方策をマニュアル化する必要があると言えるでしょう。