老後の生活には、2000万円の資金が必要といわれたことから、老後資金に不安を持つ人が増えてきました。
しかし、単純に貯金をするだけでは、なかなかそれだけの金額を貯めるのは難しいでしょう。
老後の経済的リスクを回避するためにも、資産運用を考えてみましょう。
老後の資金について
老後の資金を考えた時、まず思い浮かぶのが年金でしょう。
日本の老後の生活を支えることになる年金ですが、支給される金額は決して十分と言えるものではありません。
年金が保証するのは、最低限生活ができるレベルの資金です。
しかし、多くの人は最低限の生活ではなく、これまで通りの普通の生活を続けたいと思っているでしょう。
そのための資金が、金融庁の試算によると2000万円不足する、という話なのです。
今の年金は、基本的に65歳から支給されます。
平均寿命から考えると、15年から20年間貰うことになるので、仮に80歳までの15年間受給するとすれば、合計で180か月となります。
その間の資金として2000万円が必要ということは、毎月10万円前後は生活のための資金が不足する、ということになります。
これが、老後の経済的リスクとなるのです。
この分の資金をただ貯金して貯められる人は、ごく一部だと思います。
それ以外の人が老後の経済的リスクを回避しようと思えば、ただ貯金するのではなく、積極的にお金を増やすように動かなくてはいけないでしょう。
そのための方法として、資産運用を考えていくべきです。
とはいえ、投資に失敗して資産を減らしてしまっては元も子もありません。
そこで、老後の生活を考えた資産運用の方法について、紹介していきます。
インカムゲインが重要
資産運用には、様々な方法があります。
思い浮かぶものとしてはまず株式投資やFX、先物取引などがありますが、これらはいずれもリターンが大きいもののリスクも高いので、失敗した時には大きな損失を被る可能性が高いでしょう。
老後に向けた資産運用の場合、まずは目標とする日数と金額を決める事から始めて、そこから逆算して資産運用の方法を決めていくといいでしょう。
例えば、ほんの僅か増やしたいだけなら定期預金で利子を得るというのが、最も安全性が高い方法になるでしょう。
反対に、1年後までに資産を倍にしたいというのなら、かなりのリスクを負いながら投資をしていかなくてはいけません。
ただ、老後のための資産形成であれば、それほど切羽詰まった運用方法は考えなくても良いでしょう。
重要となるのは、資産を減らすことなく着実に増やしていく事です。
そのために重視するべき点は、株やFXなどの売買によって得られるキャピタルゲインではなく、インカムゲインといわれる利得です。
インカムゲインというのは、例えば定期預金で得られる利子、あるいは株式の配当金や株主優待、不動産の家賃収入など、元本を減らすことなく着実に得られる利益の事です。
その特徴は、マイナスになることがないという点です。
インカムゲインは、たとえゼロになることがあっても決してマイナスとはなりません。
そのため、着実に資産を増やすことができるのです。
ただし、その割合は決して大きなものではありません。
そのため、インカムゲインで最低限の資産を増やしながらも、それとは別に積極的な資産運用を考えていく、という方法が必要になることもあるでしょう。
リスクとリターンのバランスを取りながら、無理なく資産を増やしていく事を考えましょう。
まとめ
老後の生活を考えた時、年金だけで生活するというのは難しいので、そこに経済的リスクが生じてしまいます。
この経済的リスクを回避するために、資産運用をしていく必要があるでしょう。
その際は、リターンの大きさに応じてリスクも大きくなる株式投資やFXよりも、リスクが少なく着実に資産を増やしていけるインカムゲインを軸としていくのがおすすめです。
老後の生活を守るために、少しでも資産を増やしていけるように運用を考えていきましょう。