せわしなく情報が動いている現代は、スピード時代とも言われています。
時節に合わせ適切な判断をしていくことは、経営者にとって手腕の見せ所ですよね。
一方で、迅速な判断が必ずしも良いことばかりではないとも言われているのです。
今回は、スピード時代の経営者の思考チェンジについて、考えてみたいと思います。
確かに思考チェンジは大切だが…
瞬く間に新しい情報が駆け抜けていくスピード時代では、ゆっくりと時間をかけて考えるということが少なくなりました。
何かがあると、すぐにその答えや判断を求める傾向がありますよね。
経営では、迅速な判断が求められることが多いですから、思考チェンジができることに越したことはありません。
ですが、早めの対応を行うことを重視するあまり、肝心な判断内容の検討がおろそかになっているということはありませんか?
確かに、スピード感のある運営は大切ですが、中身が伴っていなければ、ベストな判断だとは言えませんよね。
ですので、じっくりと考えるということも、場合によっては必要だと言えるでしょう。
ですが、どのような思考で考えるとベストなのかは、中々難しいですよね。
どんなにベテランの経営者であったとしても、そこに明確な答えを出せるという人は多くはないかもしれません。
ベストな思考チェンジを行うためには、どのようなことに気をつけるといいのでしょうか?
基本に戻り、考える過程に注目しよう
経営者のみなさんは、企業の問題点を解決する案を考える際に、どのような思考の流れを辿りますか?
例えば、現状の問題点を改めて確認したり、その原因となっている事情が何かを探したりしますよね。
それらを把握した上で、どのような方法を取るといいのかを考えるでしょう。
この考え方は、経営に関わらず、日常の場面でも使われる思考の流れになりますよね。
今一度、この流れに立ち戻ってみましょう。
すると、このような思考の過程が見えてくるはずです。
①現状を把握する
②小さな達成目標がクリア可能な内容なのかどうか
③自らがやりたくてやっていることか
ポイントは、上記の3点になります。
①に関しては、現在の状態を確認するだけではありません。
不明確になっている部分や、疑問点を明確にすることで、課題に対して客観的な目線で分析することができますから、クールダウンにも繋がります。
特に、煮詰まっている状態の時は、アイディアも詰まってしまいますから、落ち着く意味でも見返してみるといいでしょう。
②に関しては、達成可能な目標が立てられているかを、判断することにも繋がります。
いくら立派な目標であっても、達成が難しい内容ならば、実行が難しいですし、途中で挫折してしまうかもしれません。
そのため、実現がしやすい目標を設定する形で構いません。
まずは、達成できること、達成した時に評価が必ずできることを重視して、目標の設定がされているかを確認して下さい。
③に関しては、人間ならば誰もが感じることかもしれません。
嫌々やっていることでは、モチベーションも上がりませんし、長続きがしませんよね。
やりたいと思って行うことならば、多少苦しい状態になっても前向きに取り組めますし、打開できます。
経営者であっても、やはり“やりたい”というプラスの気持ちは、大切になるでしょう。
ここまで記事をご覧になった人は、今までの行動を思い出してみて下さい。
いくら思考チェンジと言っても、ただスピードを重視していて、本当に実のある判断ができたと言えるでしょうか?
企業のために嫌々なことでも判断し、行動していたということはありませんか?
本当に良いアイディアというのは、熟考された上で生まれることがありますよね。
本当に良い判断は、何も早さに比例しないのです。
参考URL DIAMONDonline
(https://diamond.jp/articles/-/154647)
まとめ
今を生きる私たちは、適切でスピード感のある判断が良いと思いがちですが、実はそうでもありません。
思考チェンジにとって早さはあまり関係なく、きちんと熟考された上での判断かどうかが大切になるのです。
確かに、社会の動きについていくことも大切ですが、そこに重きを置くとただ流行についていく形になってしまうでしょう。
本当に企業にとってベストな判断をするならば、早さよりも思考面の中身を重視したいですね。