グローバル化が進んだ今、企業は商品の生産過程をどの国に拠点に置くべきか、重要視していますよね。
その流れを、従来からのリスクに加え、感染症の流行という課題からも、在り方を見直す必要がでてきました。
ということで今回は、グローバルサプライチェーンリスクについて考えてみましょう。
グローバルサプライチェーンリスクの内容とは?
まずは、グローバルサプライチェーンはどのような意味なのかを、少し確認しておきましょう。
これは、商品の原材料から生産に至るまでの流れを、国内で完結させずに、世界規模で生産や物流のプロセスを行うことを指します。
分かりやすい例としては、国内で販売されている洋服の生産が、海外で行われているということになるでしょう。
私たちが毎日使っている商品にも、当てはまる物がたくさんありますよね。
それを理解した上で、グローバルサプライチェーンリスクとは何かというと、サプライチェーンで想定されうるリスクやその回避策を行うことを言います。
つまり、生産や物流の全ての流れにおいて、どこかがストップして商品の流通に不具合が生じないようにすることを意味するでしょう。
ところで、サプライチェーンの流れが止まるような出来事には、一体何があるのでしょうか?
ストップさせる出来事には、例えば、原材料の調達先の企業が急に倒産、何かあった時の代わりの生産体制を確保できていなかった、ということが挙げられます。
また、物流の拠点となる地域でトラブルが発生し、流通がストップしてしまったということもあり得るでしょう。
これらの出来事は、近況を把握していると、予測できそうな内容ですよね。
一例を挙げましたが、調達から生産、物流、販売に至るまで、それぞれの過程には必ずリスクが存在します。
それらのリスクを事前に想定し、しかるべき対応策を検討しておくことは、サプライチェーンが寸断されることを防ぐことに繋がりますよね。
特に、海外に拠点を置いている企業ほど、日本国内とは情勢が全く違いますから、重視しなければならない項目になるでしょう。
予測が不可能な出来事に対してはどう対処すべきか?
グローバルサプライチェーンリスクで一番のポイントとなるのは、予想不可能なリスクに対して、どのように対処すべきなのかということです。
例えば、テロが発生しやすい地域だったり、災害に見舞われてしまったりということが挙げられますよね。
また、最近は新型コロナウイルスによるパンデミックもありましたから、感染症の流行も対象になります。
これらの出来事は、いつ、どのタイミングでと予測することはできませんから、突発的な状況に対応することが求められるでしょう。
ですが、災害や社会情勢に関しては、事前のリサーチで事情を把握することが可能です。
地域の特色を知っておくと、急なトラブルへの打開先は開きやすいでしょう。
そして、場合によっては対策を講じるだけでなく、実際に訓練をして慣れておくということも大切になります。
いくら頭で分かっていても、実際の行動にタイムラグが生じたり、現場で混乱が起こってしまったりしては意味がありませんよね。
1つの方法としては、ワークショップ訓練が効果的です。
この方法は、欲災害時の対応をロールプレイングする意味でも用いられますから、管理者だけでなく、従業員全体で確認することができるでしょう。
また、想定されるリスクは、常に同じとは限りませんから、定期的に見直し、再検討することも大切です。
新型コロナウイルスの流行から、企業や海外拠点の状態を見直してみてはどうでしょうか?
参考URL
(https://assets.kpmg/content/dam/kpmg/jp/pdf/jp-global-supplychain-risk03.pdf)
まとめ
今回は、グローバルサプライチェーンリスクについて考えてみました。
新型コロナウウイルスの影響で、海外で生産された商品や、原材料・部品が届かず大変な思いをされた経営者は多いと思います。
もちろん、日常の業務上で発生する小さなリスクも、サプライチェーンをストップさせてしまう要因になりますよね。
想定されるリスクを洗い出し、回避策を設けておくことは、今後より安定した企業を目指す上で重要になるでしょう。