労働問題とは?企業が抱える労務リスクについて

地震が原因で経営困難となり、人員削減もやむを得ないとなった場合には労働問題へ発展する可能性もあります。

労働問題は労働者なら誰でも直面する問題で、解雇や残業代請求、賃金に関する問題、パワハラやセクハラなど職場環境に関する問題など幅広く存在しています。

労働問題が起きた場合の解決方法は?

従業員が労働問題の解決しようと思えば、労働基準監督署等の役所を活用する方法、弁護士等の専門家に相談する方法、労働組合に参加して団体交渉や争議を通して交渉する方法、労働基準監督署等の役所を利用する方法などを利用することになるでしょう。

労働基準監督署を利用すれば費用が掛かかりませんが、法律違反にしか対応できないという範囲の狭さがデメリットです。

労働基準監督署とは?

労働基準監督署は厚生労働省の直轄の行政機構ですので、警察と同じ権限を持ちます。権限としては労働基準法違反を犯す経営者を逮捕することができます。

労働者に差し迫った危険がある場合、経営者や労働者に命令を行う権限もありますので悪質な経営者を検察に送致し罰金などの刑罰を求める事も出来ます。

就業規則の見直しも必要

労働問題が起きた場合には、お金と時間を浪費するだけで企業に利益をもたらすことはありません。

泥沼化した場合には、労使と時間がかかる上に強いしこりを残すなど、トラブルが発生することも想定されます。

就業規則は会社内のルールで、経済情勢や法改正にも対応していくことが求められます。しかし会社が従業員の責務を既定できる手段の1つですので、法令違反や不利益な変更でなければ従業員の権利を守り義務を課すことが可能となるでしょう。

迅速な解決が可能となるように

労働者と事業者との間には、解雇や残業代不払い、セクハラなど様々な紛争が起こる可能性があります。解決の最終手段は裁判制度を利用することになるでしょうが、裁判になると多くの時間と費用がかかります。

そのため問題を個別労働契約に関して迅速に解決できるように、個別労働関係紛争解決促進法が施行されています。
・個別労働紛争解決促進制度

労働者個人と使用者との間で労働問題が増加していることから、を簡易迅速的に解決できるような行政上の制度として整備されています。

総合労働相談コーナーによる包括的な情報提供及び相談の実施、都道府県労働局長による法令や判例などに照らした個別労働関係紛争の解決への助言、指導、紛争調整委員会による個別紛争の自主的な解決促進のためのあっせん、という3種類のシステムで成り立っておりいずれも費用は負担しなくても良いことになっています。

労働問題の解決のために

企業は紛争が起こらないように未然に防止する必要こと、さらには自主的に解決ができるように情報の入手や取り決めなど対策を講じておく必要があります。また、相談機関や制度などを活用して、迅速に問題が解決できるようにしましょう。