海外進出での一番怖いカントリーリスクとは?

事業運営リスク

近年は、海外に進出する日本企業が増えつつあるのですが、海外では日本とは異なる様々なリスクに気をつけなくてはいけません。

特に怖いのが、カントリーリスクと呼ばれる国や地域特有の政治、経済、社会的な状況に根差したリスクです。

カントリーリスクとはどのようなものか、解説します。

カントリーリスクのポイントは?

企業が海外に進出する際は、一般的な商業リスク以外にも、対象となる国や地域の政治、経済、社会的状況による特有の問題などによるカントリーリスクがあります。

カントリーリスクは、どのような国であっても程度の差はあり得るものですが、特に治安が悪く政治が不安定な発展途上国の方が高まりやすいでしょう。

カントリーリスクは、企業の収益や海外における事業の環境に直接影響してしまう可能性があるため、適切に評価する必要があるのです。

海外進出でビジネスを成功させるには、事前にリサーチしたうえでリスクを管理しておき、適応策を講じることが不可欠となります。

世界を取り巻く情勢は、近年特に大きく変化しているため、カントリーリスクも常に変化しているのです。

カントリーリスクの具体的な内容は国によって異なるものの、海外におけるビジネスでは主に3つの点に注意しなくてはいけません。

政治や治安の悪さによるリスクの高さ

発展途上国の様に政治が安定していないような国では、政策が変更されたり取引が不正規に制限されたりする可能性があります。

また、経済や治安などが不安定な国や地域であれば、事業に悪影響を及ぼしてしまうことも少なくないでしょう。

途上国への投資がハイリスクハイリターンか

発展途上国に進出した場合、投資はリスクが高いものの、潜在的には高いリターンにも期待できるでしょう。

経済成長のチャンスを追求するためには、リスクの具体的な内容を理解したうえで、適切にリスクマネジメントをする必要があるのです。

進出国の投資に関連するリスク全般

海外に進出した場合、日本とは法律や文化、ビジネス環境、規制など様々な点が異なっているため、カントリーリスクが生じてしまいます。

リスクについて事前に調査して分析し、評価して最小限に抑えておくことで、成功に近づけることができるのです。

海外進出におけるカントリーリスクの重要性

企業は海外に進出する際、様々なリスクを抱えているのですが、中でも重要となるのがカントリーリスクです。

海外に進出すると、市場の拡大や投資など多くのメリットがあるものの、文化や法律、成り立ち、言葉などが全く違う国とのビジネスは簡単ではありません。

カントリーリスクを考慮しない危険性

カントリーリスクについて調査せず、適切な評価もなされないまま海外に進出してしまうと、事業の収益性や安定性等に悪影響があるでしょう。

カントリーリスクを事前に把握し、適切に対策を講じておくことで、ビジネスを成功させてリターンも最大化することができます。

海外に進出する際は、企業にはリスク評価と管理を十分に行いながら慎重に検討し、進めていくことが求められるのです。

カントリーリスクの要因は?

カントリーリスクの要因は、政治、経済、社会、自然の4種類に分類できるのですが、具体的にはどのようなものがあるのでしょうか?

政治リスク

海外に進出する際は、進出先の政治状況が安定しているか、政策の変更や政治の不安定さ、紛争等の要因がないかを事前に確認しておく必要があるでしょう。

政治が安定していないと、企業の運営や契約の実行、資産の保全等が不確実性になってしまうかもしれません。

近年起こった政権交代や政策の変更等の事例としては、ミャンマーの民政化やタイで起こった軍事クーデター、北アイルランド国境問題などがあります。

経済リスク

海外に進出してビジネスを展開する際は、進出した国の経済状況に大きく影響を受けることになるため、為替レートの変動やインフレ、景気変動などを調べるべきです。

リスクは企業の収益や安定した事業経営に影響するため、場合によっては事業計画を見直さなくてはならないこともあるでしょう。

近年の主な経済リスクには、ハイパーインフレが続くジンバブエの情勢や、アジア通貨危機などがあります。

社会リスク

文化や社会慣行が大きく異なる国に進出した場合は、ビジネスが上手くいかず失敗する可能性が高くなってしまいます。

現地にどのような文化があり、消費者にはどのようなニーズがあってどのような戦略が適しているのか、事前に考えておく必要があるのです。

社会リスクの近年の事例としては、中国で起こった反日活動が原因となる不買運動や、ベルギーで起こった連続テロ事件などが挙げられます。

自然・環境リスク

国や地域によっては、起こりやすい自然災害や特有の気候変動などがあり、生産や物流において深刻な影響を与えることがあるでしょう。

日本の場合は、地震や津波などの自然リスクがあるのですが、他にも噴火や地盤沈下、台風が来やすい国などもあるでしょう。

自然リスクによってビジネスに深刻な影響が出た事例としては、タイで起こった大洪水や、ノートルダム大聖堂の火災などがあります。

カントリーリスクの対策/h2>

カントリーリスクの主な内容について把握したら、どのように対策するべきかも把握しておくべきでしょう。

事前に認識する

カントリーリスクは、国や地域で異なるものなので、まずは進出する国にどのようなリスクがあるのかを認識しましょう。

貿易保険を活用する

いくらリスクを正確に予測していたとしても、想定外の事態は常に起こると覚悟しておくべきなので、貿易保険を活用してリスクをなるべく軽減しましょう。

海上保険の要に荷物の損害だけサポートするのではなく、カントリーリスクについてもしっかりとサポートしてもらえるのです。

為替予約の活用

輸出を行っている企業にとっては、為替変動のリスクは常に起こりうるものなので、為替予約をしておくことでリスク対策をすることができます。

リスクの分散

リスク管理の基本であるリスク分散は、カントリーリスクに限らずあらゆるリスクに備えるためにも行うべきです。

まとめ

海外進出をする日本企業は増えているのですが、進出する前にはカントリーリスクに留意する必要があります。

カントリーリスクは海外進出において最も気をつけるべきもので、政治や経済、社会、自然などの要因があり、要因ごとに対策もしっかりとしておかなくてはいけません。

進出を考えている国や地域でどのようなリスクが起こりうるのか、どのように対策するべきかをしっかり決めてから、進出しましょう。

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