トラック運送業者にとって交通事故が経営に与える影響は大きくまさに死活問題と言えます。
重大事故は多額の賠償金の支払いに繋がり、警察の捜査やマスコミ取材などで社会的な信用も失うことになるでしょう。
交通事故そのものが原因で倒産してしまうことはなくても、もともと業績が良くなかったところに追い打ちとして事故が起こり倒産してしまったというケースはけっして少なくありません。
重大事故は会社経営に大きな打撃となる
倒産に至らなかったとしても、重大事故は会社の信用を回復させるまで最低でも3年掛かるでしょう。
事前に事故を防止するための対策を講じておくことで、後になって負担を強いられることもないと言えます。そのため経営者だけでなく会社全体が安全への認識を高めていくことが大切です。
理解しておきたい運送業特有のリスク
運送業特有のリスクとしては次のようなリスクがあります。それぞれに対しての対策は万全ですか?何も講じていないのであれば、どのようなリスクがありどのように対策していくべきかを検討していく必要があります。
・財物リスク
火災や水災などによって建物、什器備品、機械設備、商品製品など、物的財産が損害を受けてしまうことです。
・営業休止リスク
事故や災害で会社が営業を継続することが困難となり損害を受けることです。
・賠償リスク
賠償リスクは、業務(施設や商品などを含む)に起因して生じた対人・対物事故で、会社が法律上の賠償責任を負い損害を受けることです。
対人事故の賠償額は1億円を超えるケースも少なくありませんが、賠償額が高額になると通常の保険で支払い切れなくなる可能性もあります。中小企業は過半数が赤字企業とも言われていますので、賠償請求されると命取りになる可能性が大きいでしょう。
・人的リスク
経営者や従業員などが負傷・死亡することによって会社が損害を受けることです。
・自動車リスク
自動車の所有・管理・使用に起因して生じた対人・対物事故に対し。会社が法律上の賠償責任を負い損害を受けることです。
業績をアップさせたい会社が取り組んでいること
デフレにより小売業から値下げ圧力が強まっていますので、単価は下落することにさらに拍車をかけて運送業の売上高は横這いから減少という状況です。
業績を向上させることに取り組む会社は、物流や情報体制の整備を行い、フルライン化などに取り組む傾向が見られます。そのためには設備投資が必要となりますので、ある程度の投資ができなければ生き残っていくことは難しいでしょう。
リスク対策を講じておく必要性への理解を
デフレや不況と言われ続ける経済状況で、運送業は会社を運営する体力を弱めている状況ですので、災害などで打撃を受けた場合にはその損害が致命的な一撃になることも考えられます。
そのようなことから考えると、リスク対策はとても重要で事故や災害に対する対応策を普段から講じておくことが必要です。