高齢化が進む現代、介護というのは家族にとって大きな負担となっているケースも少なくありません。
また、介護士という職業自体にその負担がかかることで、常に人手不足となっています。
そのような中、介護や在宅医療において、今後はロボットの活躍が期待されています。
近未来の介護はどうなるのでしょうか?
現代の介護における問題点
介護というのは、主に高齢者が日常生活に支障をきたす場合、その動作・生活を補助することです。
その補助をするのが家族であり、介護士なのですが、介護というのは往々にして身体的にも精神的にも大きな負担となりやすいものです。
家族の介護をするために離職するというケースも少なくはなく、また夫の親の介護を妻が行うことで妻に大きな負担となる場合もあります。
介護休暇という制度もありますが、これは育児休暇とは異なり1年に5日だけ取得可能な休暇です。
より長期間仕事を休むことができる介護休業というのもあるのですが、こちらも年間93日までとなっているため、付きっ切りで介護をするというのは難しいでしょう。
したがって、恒常的な介護をするにあたり、介護施設などを利用すること等も考えるでしょうが、老人ホームはすでに入居可能な人数がいっぱいになっていて、多くの施設では順番待ちの状態です。
また、施設の利用料も決して安くはありません。
そのため、自己負担額が多い施設であれば空きがある場合も多いのですが、金銭的な負担の重さから利用には二の足を踏むことが多いでしょう。
介護施設に勤務する介護士も、身体的・精神的に大きな負荷がかかるわりに給与が安いことも多いため、常に人手不足となっている傾向があります。
こうした理由から、介護においてはどうにかしてその人手不足を埋めていき、在宅介護であっても介護をする家族の負担を軽減する方法が望まれているのが現状です。
介護、在宅介護でのロボットの活躍
上記の現状を踏まえ、介護や医療の分野では今、介護を補助するロボットの導入が検討されています。
現在も介助を行う人の動作を補助する装着型ロボットが開発され、実用実験が行われているのです。
また、介護ベッドについてもその機能は進歩を見せていて、ベッドの一部がそのまま車いすになる機能など、介護の助けとなるような機能の開発が続けられています。
近未来においては、そこからさらに進歩を遂げた介護ロボットが登場することが期待されていて、例えばベッドや車いすの形をしながらも動作を補助するロボットや、24時間異常がないかをモニターし続けるAIの導入などが考えられています。
現在は介助する人の動作を補助するロボットも、いずれは介護を受ける人の動作そのものを補助できるようになり、介護を受けながらもその自由度が広がるようになるかもしれません。
また、在宅医療においても問診や簡単な医療行為を行うことができるロボットの開発が進められていますが、医療行為が関係する場合は認可を受けるのが難しいため、開発されたとしても導入までは時間がかかるでしょう。
医療に携わる場合、実際の医療行為はもちろんですがそれに加えて患者の話を聞き、場合によってはその不安を解消するような話をする必要があります。
そのため、たとえロボットが導入されたとしても、まかせっきりにするわけにはいかず、相談に乗るための人材がやはり必要になります。
介護や在宅医療においては、ロボットとヒューマンの協力体制が大切となるでしょう。
まとめ
介護や在宅医療などの現場では、近い将来ロボットが導入されて大活躍するでしょう。
介護の現場などでは力仕事も多く、その重労働から人手不足に陥りやすいため、作業を補助するロボットの導入が心待ちにされています。
家族で介護をする際も、ロボットが一般化すればその負担が大きく軽減されます。
介護が負担とならないようにするためにも、介護や在宅医療においてはロボットが活躍することが望まれるでしょう。