生命保険に加入すると考えた時、最も基本的な商品として「終身保険」を勧められることが多いでしょう。
しかし、私たちにとって身近に感じられるこの保険には、具体的にどのような特徴があるのでしょうか?
本記事では、その内容について解説していきましょう。
終身保険とは
生命保険の中でも、被保険者が死亡するか、あるいは重大な障害を負ってしまうまで保証期間が継続する保険を、終身保険といいます。
定期保険とは異なり、保障を受けるまでは期限がありません。
しかし、保障を受けるためには、それまで保険料の支払いを欠かさない必要があります。
もしも、途中で解約することになった場合は、それまでの加入期間に応じて保険料の一部を返戻金として受け取ることができるので、支払った保険料は多少戻ってくることとなるのも特徴です。
毎月の保険料は、定期保険よりは高く、養老保険よりは安くなります。
保障を大きくしたい場合、それだけ保険料も高くなるのですが、保険料は加入時にその時点での年齢、および保険料率に基づいて算出され、その金額が最後まで適用されます。
支払い方法としては、保険金を受け取るまで保険料を毎月支払っていく終身払のほかに、一定の年齢までに保険料を払い終えて保障自体は一生涯続く有期払があります。
毎月の支払金額は終身払の方が安くなりますが、一定以上の年齢まで生きているとトータルでの支払い金額は有期払を超えてしまうため、注意しましょう。
また、保険金を受け取る事態にならなくても、三大疾病といわれるガン・急性心筋梗塞・脳卒中のいずれかになってしまうと、それ以降の保険料は支払わなくてもいい、という契約もよくあります。
最後まで安心感を得たい人には、終身保険がおすすめです。
終身保険の利点と問題点
終身保険は、イメージしている生命保険に最も近いものだと思いますが、その利点や問題点としてはどのような点があるでしょうか?
利点や問題点について、考えてみましょう。
まず、利点としてはその保障が最後まで続くという点です。
保障される期間が限られている定期保険などの場合、本当に保障が必要なタイミングで保険が切れてしまうかもしれません。
そういったことがないという点は、大きな利点となるでしょう。
急にお金が必要になった時や、他の保険に切り替えたい時など、解約することになった場合は返戻金をもらうことができるという点も利点となります。
いざという時の保険であると共に、何かあった時の貯蓄として考えることもできるでしょう。
また、終身保険の場合は、この返戻金を上限として資金を借りることができる契約というのも存在しています。
解約してしまうと契約はそれまでですが、お金を借りるのであればいちいち解約する必要はなく、返済後は元々の契約をそのまま継続することができます。
問題点としては、定期保険と比較した場合保険金に対して、毎月支払う保険料が高くなってしまいます。
家計に対する負担としては、あまり小さいものではないでしょう。
終身払であれば、仕事を退職した後も保険料を支払うことになってしまうかもしれません。
その際は、支払いが難しくなって解約することになる可能性も高くなるでしょう。
このような利点と問題点を考えた上で、加入するかどうかを検討してみてください。
まとめ
生命保険の中でも、特に手厚く保障を受けられる契約となるのが終身保険です。
何歳になっても死亡時に保険金を受け取ることができるため、いざという時に対する備えを万全なものに出来ます。
ただし、終身保険には利点とともにいくつかの問題点もあります。
その問題点についても考慮して、必要な保障を考えた上で加入するようにしましょう。