みなさんの中に、タバコを吸われている人はいませんか?
年々、様々な場所でタバコが吸えない環境が整いつつありますから、肩身の狭い思いをしている人もいるでしょう。
その一方で、お店や施設によっては分煙を行っている場所もありますよね。
今回は、中でも飲食店に注目して、分煙化のメリット・デメリットをご紹介します。
飲食店側のメリットとは?
飲食店には、それぞれお店のコンセプトがありますが、基本的には様々なお客さんが来る場所ですよね。
その中には、タバコが苦手だという人も一定数いるでしょう。
分煙化することで得られるメリットには、以下のような内容が挙げられます。
・食事の「美味しさ」のアピールが最大にできる
1つのメリットには、飲食店ならではの内容が挙げられるでしょう。
それは、味です。
飲食店で大事なのは、何と言っても提供している料理ですよね。
しかし、タバコが自由に吸える環境だと、料理の美味しさを最大限にアピールすることが、難しくなります。
タバコの臭いがすることによって、本来の味が分からなくなってしまう可能性があるからです。
これは喫煙者だけでなく、その場にいる非喫煙者にとっても悪影響を与えかねませんので、お店にとってはアピールポイントを失ってしまいますよね。
人間の味覚というのは、舌だけでなく臭いも関係しています。
例えば、風邪で鼻詰まりがひどいと、味があまり分からない時がありますよね。
タバコの場合も似たような状況になってしまいますから、お店本来のアピールをするためには、分煙は大切なポイントになるでしょう。
・掃除にかかる従業員の手間が少なくなる
2つ目のメリットは、従業員の立場から見たものです。
どうしてもタバコを吸うとなると、灰皿が必要になりますよね。
すると、席を片付ける際は食器だけでなく、灰皿の掃除もする必要があるので、ちょっとした手間がかかります。
それに、灰皿を洗う際、食器とは別のツールで手入れをしなければならないため、メンテナンス代もかかります。
意外とタバコ関係のメンテナンス作業は負担に感じやすいものですから、それが分煙化によって多少なりとも減ると、ちょっと楽ですよね。
また、分煙化すると、メンテナンスの範囲が限定されますから、ヤニの汚れを気にする必要が今までより無くなるでしょう。
分煙化は、メンテナンスの対象範囲を限定化させますから、今までより労力を使わなくても済むことになるのです。
・非喫煙者だけでなく、喫煙者の来客も見込める
最近の飲食店の傾向としては、既に完全禁煙を行っているお店もありますよね。
そうなると、喫煙者は利用できなくなりますから、行きつけのお店だった場合は行けなくなってしまいますよね。
ですが、分煙の場合は喫煙者でも利用することができます。
非喫煙者だけでなく、喫煙者の利用の増加も見込めるのは、大きいですよね。
実際、タバコを吸いながらゆっくりしたいけれども、中々喫煙できる飲食店が見つからず、不便な思いをしたことのある人はいませんか?
禁煙の流れから、新しいお店を探しているという人は結構いるのです。
そのような人たちを顧客にできるとなると、大きな集客に繋がる可能性が十分にありますよね。
意外と、新しい居場所を探している人は多いのです。
一度でも利用してもらえると、リピートしてくれる可能性も高くなります。
常連客になってもらえると、経営的には有難いですよね。
同時に、店内を仕切ることによって、非喫煙者も快適に過ごせる空間ができますから、タバコが苦手な人の迷惑にもならないでしょう。
まさに、どちらの人にも過ごしやすい環境になっているということが分かりますよね。
飲食店側のデメリットとは?
飲食店に限らず、様々な施設のニーズに対応できる分煙化ですが、デメリットはあるのでしょうか?
以外にも、飲食店側に予想される負担が大きいのです。
・分煙化にかかる飲食店の負担
1つ目のデメリットは、飲食店側の費用負担に関することです。
分煙をするとなると、同じ空間でただ仕切りを立てて行う、という形では不十分ですよね。
例えば、換気設備を設置して臭いを充満させないようにしたり、店内に喫煙コーナーを設置したりということが考えられるでしょう。
特に、臭いが全くこないようにできるとなると、非喫煙者やタバコの臭いが苦手な人にとっては快適ですよね。
ですが、これらの設備を整えるとなると、やはり飲食店側の負担が大きくなります。
きちんとした設備を整えるとなると、数万円では足りず、数十万円もかかることが予想できますよね。
その分をお店で負担するとなると結構な額になりますし、経営にも影響が少なからず出てくるでしょう。
中には、初期投資に躊躇した結果、中々分煙化が進められず、先送りにしているお店もあるのでないでしょうか?
また、設備を設置するにはほとんどの場合、お店の営業を休まなければなりません。
確かに、営業をしながら工事をするというのは困難ですから、休業になるのは当然の対応になるでしょう。
ですが、営業ができないということは、その休んだ分の収益が全く入ってこないということを表しますよね。
つまり、出費だけでなく、経営的にも少なからずダメージが出てくるのです。
長期的に見ればプラスなのかもしれませんが、目先のことを考えると、苦しいと考えるのは当然かもしれません。
そのため、工事することやかかる設備の費用面を見越して、対策を取っておくことがお店には必要になるでしょう。
念のため、経営状態を確認してから、数日休んでも問題がないかどうかを確認しておくことをオススメします。
補足として、設置費用には補助金が使える場合がありますから、金銭的な面で悩んでいる人は活用してみて下さい。
お金の悩みがなくなると、実施できるというお店も少なくないはずです。
・店内スペースの圧迫
また、デメリットは費用面だけではありません。
飲食店と言っても、そのお店の広さは様々ですよね。
例えば、落ち着いたイメージを出すために、あえて小さな店舗で経営しているというお店もあるでしょう。
実は、分煙化をすることによって、お店の大きさによっては、十分なスペースを確保できない可能性があります。
喫煙スペースを設けた場合は、設備を設置する分のスペースも必要になりますよね。
そのため、小さめのスペースにしたとしても、一般の飲食スペースを狭めてしまうことが出てくるでしょう。
中には、一定のスペースを確保するために、座席数を少なくしたというケースも少なくありません。
そうなると、想定できるお客さんの数が減ってしまいますから、場合によっては経営に響いてきますよね。
この問題には、例えば、回転率を上げるということで対応できるかもしれませんが、長時間の滞在が想定される喫茶店のような店舗になると、それは難しいでしょう。
また、この問題は、人気店であっても同様です。
人気があればあるほど、お店の収容人数に制限が早めにかかりますから、今まで通りの回転率で回すことは難しいでしょう。
収容人数の問題は、致命的かもしれません。
店内のスペースが小さくなることはあっても、大きくなることはありませんから、解決が難しい問題ですよね。
これは、中々解決策が見つかりづらいデメリットでしょう。
参考URL:分煙対策くん
(https://bunenkun.com/restaurant_merit_demerit/)
年々、増税等の影響から喫煙者は減少傾向にありますし、禁煙を進める動きの方が目立ちますよね。
だからこそ、それを逆手に取って分煙を推進し、喫煙者の顧客を獲得できるようになれば、収益アップにつながる可能性は充分にあります。
分煙に注目することは、飲食店にとって大きなチャンスです!
どのようなニーズを持った人にも過ごしやすい環境が提供できるよう、お店の在り方を考えてみてはいかがでしょうか?